November 22, 2021

【ZBrush 2022】やたら詳しいBevel Proの使い方

新機能「Bevel Pro」の使い方を詳しく調べた
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Bevel Proとは

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ZBrush 2022から実装されたスゴいベベルをかけるZplugin。

基本的にはCrease機能についているような「全体に一発でベベルをする」といった機能の上位版という感覚。

YoutubeはMichael Pavlovichさんの動画がわかりやすい(英語)

いつ使う?

まず重要なのは「なぜ実装されたか」といった背景。

公式からの情報を見る感じ次をターゲットにしていると思われる

  • 高解像度のメッシュへのベベル → 今までベベルするのが難しかった
  • ポリグループで別れたメッシュにベベルを乗せる → ポリグループの境界線にベベルが適用。また境界線がガタガタでも行けるように
  • 複雑なベベル → ベベルを使ってベベルじゃないものを生み出す!

※あくまで私の見解です

確かに解像度が高いメッシュだとZModelerのベベルは使いにくい。Creaseの自動選択も簡易機能なのできつい。Dynamic Subdivにもついているがローポリ向けな印象。

更にポリグループで縁をコントロールできるので面白い使い方ができる。

基本の使い方

ここからは基本の使い方を解説する

1.ポリグループで分ける

ベベルをかけたい縁がポリグループの境界線になるようにする。

逆にポリグループがかかっていないと何もベベルされないので注意。

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2. Zplugin > BevelPro

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まず右がわがプレビューになるが、青と赤の線が描画されている。

  • 青線:もともとのエッジ(ポリグループ境界)
  • 赤線:ベベル後に生成されるエッジ

色を変えたい場合は次のDisplay Colorsのボタン。それほど使わなそうなので割愛。

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3.OKボタンを押す

デフォルトの状態で適用したければOKを押す。

その後、初心者は次のように残像みたいになっても焦らない。

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これはライブブーリアンの機能による表示なのでShift + Fキーを押してポリフレームをオフにしよう

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今回は少しゴミが残っているので設定が完璧ではないようだが、このようにポリグループ境界線が削られている。

Live Booleanに注意!

上で触れたが、実はこのBevel ProはデフォルトではLive Booleanによって実現されている。

つまりどういうことかというと

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OKで確定すると上の画像のように枠のようなサブツールが増えており

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Live Booleanをオフにしてみると元のモデルが縁取りされたジオメトリであることがわかる。

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この縁をBooleanでリアルタイムでマイナスすることでベベルを実現しているのがBevel Proである。

つまり元のモデルは非破壊なので追加されたサブツールを消去するだけで元に戻る。

追加されたSubtoolを使う

まず先にちょっと変わった使い方を紹介する。

上でLive Boolean用のサブツールが追加されているが、これをそのまま檻のような形状として使うテクニックも紹介されている。

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これはこれで美しい。

檻にしなくても元のメッシュに加算する形で縁取りでも面白い。

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ただしライブブーリアンの減算メッシュのままだと消えてしまうので

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青矢印が示しているアイコンをクリックして赤枠の左側をオンにしよう

スライダの使い方

細かい設定を見ていく。

Polysh By Groups

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例えば次のような境界線がガタガタなメッシュで使うとベベルがスムーズになる(画像は冒頭の動画から引用)

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※上のスライダはDeformationと同じで右へ滑らせると角にポリッシュが適用された後スライダは0に戻る。

値が0になっても処理は完了しているので覚えておこう。気に入らなければResetボタン。

Fix Edgesボタン

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私の環境では再現できなかったが、時々エッジを認識しない場合に修正する機能だそう。

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画像は次の動画より引用。こちらに解説もあるので見てほしい。

Bevel Amount

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ベベルの幅を増減。

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Bevel Smoothness

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値が0だと左のようにエッジの形状に沿うようだが、Smoothnessを上げるとベベル側のメッシュが均一になる。

これはエッジが交差しているような箇所をスムーズにする効果がある。

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先程の動画より引用:New ZBrush Features First Look! Part 1 - 2021 ZBrush Summit - Pixologic Presentation - YouTube

ただし、ここ以外のゆるやかなカーブをスムーズにする効果はなさそうなので無理に使う必要はないが、途中ヨレているようなカーブがあればこちらで修正できるかもしれない。

Polygroup Angle

無駄なベベルを角度で無視することができる機能。

Bevel Proはポリグループをベースにベベルを生成するので

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上の例のように平面にベベルが入ってしまう。この場合はPolygroup Angleを上げてやると

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このように消すことができる。

※このケースではエッジと重なっている箇所にわずかに残っているので別途処理が必要そうではある

Sharp

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エッジがカーブしているところをシャープにする。

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ただシャープにするだけでなく角のポリゴンが重なってしまうような例にも有効かもしれない。

Preview Edges

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適用される予定のメッシュを確認することができる。

Mesh Edge Resolution

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ベベルの解像度。

解像度は上がるがこれを上げたからと言ってエッジが柔らかくなるわけではない

ベベル適用後の処理で使うためだと思われる。

Mesh Offset Amount

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生成される縁取りメッシュの「厚み」を設定する

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※上の画像はベベルをかける対象ではなく、生成されたベベル側のメッシュ

このスライダはとても重要

適用後に次のようにゴミが出てしまう場合はAmountが低すぎる可能性がある。

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大きくすると

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治ることがある。

※あまり大きくすると逆に壊れるので注意

Auto Crease

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適用後に生成される縁取りメッシュにクリースが適用される。

Auto Apply

※注意が必要な機能!

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Auto ApplyをONにしておくとプレビュー画面で実際に適用されるエッジを確認することができる。

これはプレビュー感覚でオンオフして使っていけそうだが、確定の「OK」ボタンを押したときの挙動が変わる。

これをONのまま確定してしまうとLive Booleanはオンにならず、はじめから減算されたメッシュに置き換わる。

つまり非破壊で作業できるメリットがなくなり破壊的な作業となるので注意である。

SAVE, LOAD, RESET

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これは名前そのままの機能であるが、Bevel Proは適用したあとも前回の設定を記憶しているようなので注意。

プラグインを開いたらひとまずRESETを押すかどうかを検討する習慣をつけたほうが良さそう。

※Zbrushを再起動しても前回のデータが引き継がれる

以上

最後にBevel Proを組み合わせて適当なアブストラクトを作成した。

制作時間5分

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もともとブーリアン演算などで生成した複雑なメッシュにベベルするようなケースで今まで難しかったベベル適用が楽になった。

ただ、メッシュが破綻することも多々あるため各スライダの機能を理解して調整する必要がある。

他にも単にベベルのみならずベベル用に生成されたメッシュを他のアイデアに流用できそうなのでこれは新たな可能性を感じる機能である。

こちらのアイデアも何かあれば別途記事にしていきたい。


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Neve1074
謎の技術研究部部長。3DCG以外にもDTMやプログラミング等も研究する。