2022-05-17

【Blender】複数オブジェクトを同時にトランスフォームするTips

移動やリサイズするときに複数のオブジェクトを数値で同時に動かす場合、実はこのTipsが役に立つ。また一部の特殊な回転やスケールで特に重要。

Article Image
使用ソフトウェアバージョン備考
Blender3.1.2かなり古いバージョンでも使えそう

複数選択してGキーじゃだめなの?

まず移動を例にとって見る。

まずは複数のオブジェクトを選択して

複数選択状態

これをX軸上で後ろに5m下げたい。

正確に5mなので、トランスフォームに数値を入れる。

トランスフォームにてX-5

さて、この結果は...

イッコしか下がってない

画像矢印の一つしか後ろにさがっていない。

なぜだ!

実は複数選択してトランスフォームに数値を入力する場合、1個しか適用されない。

これはだめだ。

いやいや複数選択してG > Xで押せばできるでしょ

確かにGを押してからXキーでX軸に固定して後ろに下げれば目的は達成できそうだ。

しかしこの方法では数値入力ができない

...ということはない。

実はこのケースなら移動後に左下に出てくるボックスに値を入力しなおせば正確に移動できる。

実はできる

Gキーで移動した直後ここの値に直接入力してやれば全部が数値で移動する。

今回のメインではないが一応これもTipsとして覚えておくと良い。

公式ではこの操作を「最後の操作の調整」というらしい。ウィンドウが閉じてしまったらF9キーで出る。

別の例

上の例ならこの記事で紹介するTipsを使うまでもないが、一筋縄ではいかない事がある。

次のように並べたキューブを

並んだキューブ

全部Z軸で45度回転して次のようにしたい。

ローカルで回転

それぞれのZ軸(ローカル)で45度回転

しかし、これもR > Zキーでやってしまうと

全部まとめて回転

全体が一つのまとまりとして45度回転してしまうので想定外な結果だ。

こんなときのTips

前置きが長くなってしまったが、やり方があるので紹介する。

トランスフォームさせたいオブジェクトを全部選択して

picture 11

トランスフォームの数値にキーボードで数値を入力して

picture 14

ALTキーを押しながらEnterキー

複数選択してALTキーを押しながらEnterキーで確定。

大事なことだから見出しにして強調した。ALTキーを押しながら確定。

すると次のように全部のオブジェクトに同時+個別にトランスフォームが適用される。

ローカルで回転

ALTキーを押さないと複数選択していても1個にしか効果がない。

スケール

回転以外にもスケールでも不本意な形状になることがある。そんなときも今回のTips。

縮小前の例

このままS > Yキーで0.3に縮小すると

Sキーでの縮小結果

全体が潰れてしまう。

そうではなく、個別に潰したい場合は本日のTips。スケールのY0.3を入れてALTを押しながらEnter

Tipsを使った縮小結果

ピボットポイント変更でもできる

2022/06/07追記

実はピボットポイントを変更するという方法でも各オブジェクトの原点ごとに回転/拡縮できる。

ピボットポイントの位置

画面上部中央に次のアイコンがあるので

それぞれの原点を選択

それぞれの原点を選択する。

あとはこの状態で拡大や回転を行うと上記の例と同じように各オブジェクトの原点で作用する。

以上

なんだかまとまりがない記事になってしまったが...

右側のトランスフォームウィンドウにてキーボードで入力した値を複数のオブジェクトに同時に適用できるよ

ということを理解してもらえたらと思う。



この記事のタグ

この記事をシェア


謎の技術研究部 (謎技研)