スタイルライン編集とは

Marvelous Designer 12で追加された新機能。

生地の縫い目の位置や大きさを3Dウィンドウ上で直接変更できるツール。

3Dウィンドウのメニューから選べる。

3Dウィンドウ上でそのままパターンを調整できる。

なぜ覚えるべき機能なのか

一見すると対してスゴい機能には見えない。

なぜならパターンの形状を変えるだけなら2Dウィンドウだけでも可能だからである。

こんなとき便利

これが便利なのは次のようなケース

例えば首元

2Dウィンドウから作業しているとパターンのつなぎ目に角度が付いてしまいキレイなカーブにならないことがよくある。

だが、これを2Dウィンドウで直そうとすると・・・

直感的にはどれだけ長さを調節すればいいかわからない。

また、2箇所別々で作業する必要があるため面倒。

こんなときはスタイルライン編集が大活躍！

ワンドラッグするだけで複数のパターンを同時に調整することが出来る。

始める前に

まず最初に、どのモードを選択した場合でも一度布をクリックしないと何も表示されないので注意。

Edit Styleline

日本語：スタイルライン編集

これまで解説した通り黒い点や黒い線を直接つかんで編集するツール。

黒い点を掴む

布の端に沿ってスナップしてくれるのがとても便利。

感覚的にいじっても失敗しにくい。

黒い線を掴む

黒い線も直接掴んで移動できる。

この場合、線のカーブに合わせて自然なカーブで補完してくれるのでとても使いやすい。

Scale Styleline

日本語：スタイルラインスケール

こちらは黒い線のサイズを調整するツール。

特に輪になっているような箇所を自動で選択してくれるので、袖口などのサイズを調整するときにとても便利。

Move Styleline

日本語：スタイルライン移動

こちらも主に輪になっている箇所を移動するツール。

袖口や裾の長さを調節するときに使用する。

基本的には袖などの延長線上にしか移動できないので変な崩れ方をしないのがメリット。

ただし、逆を言えば移動の自由度が少ないのであまりトリッキーな形状を求めて使うものではない。

Draw Styleline

日本語：スタイルライン追加

パターンの縫い目ではないところに任意にスタイルラインを追加するツール。

クリックするごとに新しい頂点ができるだけでなく頂点同士がキレイなカーブで結ばれる。

縫い目のようなものが入る

ここで追加したスタイルラインには縫い目のような物が入る。

単純なデザイン目的でも使用できそうだ。

周りのラインに影響する

Draw Stylelineで作った線をScale Stylelineで絞ったりすると接続されているスタイルラインにも影響する

従ってDraw Stylelineを使ってかなり面白い変形をすることもできるので研究すると良さそう。

注意：インターナルラインではない

これにより追加されたラインはインターナルラインではないのでCut & Sewなどの機能には利用できないので注意。

どうしてもカットしたい場合はOffset as Internal Line(内部平行線作成)などは使えるので、そちらを経由する必要がありそうだ。

以上

この機能はシンプルながらこれまでのワークフローを一部簡略化してくれる重要な機能だ。

初心者は早い段階で覚えておいて良いと思う。

またDraw Stylelineを使ってパターンを変形していく手法は今後なにかに使えるかもしれないので研究していきたい。