2024-01-05

【Blender】Linkで読み込んだキャラをアニメーションするまで

Linkで別ファイルから読み込んだキャラをアニメーションしたいのに何故かキーフレームが打てない!そんなときに読む記事

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使用ソフトウェアバージョン備考
Blender3.6.2

Link読み込み限定記事

この記事はBlenderにてLink読み込みでキャラクターを読み込み、アニメーションをタイムラインに書き込むまでの記事。

万人向けではなく、少し特殊な記事となるのでご注意。

Link読み込み

Append読み込みは割りと使われている印象だがLink読み込みに関してはあまり記事も見かけないので使っている人も少ないかもしれない。

Link読み込みメニュー

リンク読み込みは元ファイルのデータを参照して読み込むもの。

つまり元のBlenderファイルを書き換えれば、リンクで読み込まれた方のキャラクターも書き換えられる。

ただ、元ファイルの参照があるためこのキャラをリンク読み込みしているファイルからは書き換えできない。

つまりアニメーションも自由に付けられなかったりする

今回はそこまでを解説

まずは読み込み

File > Linkボタンから参照元となる.blendファイルを指定する。

ただ、ここで.blendファイルごと読み込むわけではなくオブジェクトやコレクション単位で読み込むことになる

私はキャラクターを作るときはコレクションで分けているので真似してもらえればと思う。

コレクションボタン

そもそもポーズモードに入れない

まず最初にぶち当たるのがポーズモードに入れない点。

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これはLibrary Overrideという機能を使う必要がある。

チェーンマーク

Linkしたキャラクターのコレクションを見るとチェーンマークがついているので、このコレクションを右クリック

右クリックメニュー

Library Override > Make > Selectedをクリック

ここの項目のSelected以外については詳しくわかっていない。要調査。

これでアーマチュアがポーズモードに入れると思うが、これでもまだ入れない場合はLibrary Overrideするコレクションが間違っているかもしれないのでいくつか試すと良いかも知れない。

アニメーションのキーが正しく動作しない問題

ここが本題となるが、この状態でアニメーションのキーフレームを打つと「削除できない」「キーが移動できない」など様々な問題が出てくる。

キーを打った画面

カナリ詳しいレベルまでは説明できないが、これもリンク元のデータが書き換えれないことに起因する。

ドープシートで操作

これを解決するためにまずタイムラインをドープシートへ変更する。

ドープシートボタン

次にアクションエディターへ

アクションエディタ

すると真ん中のアクション名がグレーアウトしているのが確認できる。

つまりエディットできない状態。

そこで画像のNew Actionボタンを押してタイムラインを新規作成してやる

New Actionボタン

これでタイムラインに通常通りキーを打ったり移動したりが可能になる。

既存のアニメーションがあった場合

この状態でもキーを打っていくことは可能なのだが、リンク元のデータにすでにアニメーションがあった場合、このデータがまだ残っており新しく追加したアクションと合成されてしまう。

そうではなくまっさらな状態にしたい場合、既存のアニメをオフにする。

タイムラインをNonlinear Animationに移動する。

Nonlinear Animationボタン

アクションが残っているトラックを見つけてPush Down Actionボタンを押す

Push Down Action

トラックが下にズレたら、これをオフにできるのでチェックマークを外す

チェックマーク

参考:NLAエディタ is 何

上のエディタはなんなのか。

要するにアニメーショントラックを複数持つ機能。

私が知る限りの使い方だと、モーションキャプチャでレコーディングしたトラックが微妙にズレていたりする場合

既存のトラックを壊さないで、上からブレンドするトラックを追加して補正したりするのに最適。

あとは、決まった動きをひとまとまりとして複製して組み合わせたりも便利。

補足:最初からNLAトラックだけの作業で良いかも

NLAエディタを使わない単一トラックだけのアニメーションを付けるだけならそもそもドープシートの作業はいらず、はじめからNLAエディタで初期のトラックをオフにするだけでも動くと思う。

上の例だと動きではなく表情のシェイプキーが残っており、こういったものに追加の動きを合成してくならばNLAトラックは残したままになるかと思う。



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謎の技術研究部 (謎技研)