2020-07-20

【DIY】水性ウレタンニス塗り実験4回目「艶ありクリア編」

艶消しクリアが汚く仕上がるので艶ありニスと艶なしニスの仕上がりを比較する。

Article Image

今回の実験 4回目

前回の実験

【DIY】水性ウレタンニス塗り実験3回目 | Blog

こちらより

水性ウレタンニスの「艶消し」を塗る場合は「艶あり」を下地に塗らないとほぼ確実に失敗する可能性が高い。

今回は「艶あり」のクリアを購入したので次を確認しながら色々実験してみる。

  • 艶ありは輝きすぎるためか避けられているので「どれぐらい嫌なツヤがでるのか」を確認する
  • 艶ありクリアを塗った上に「艶消しクリア」を塗り重ねて「つやありとつやなし」を比べる

木材

古くなったいらないSPF材を使用。

まずは水拭きでしっかり濡らしておく。

0FE82D16-0B43-4CDE-B117-387246EB7F2B

下地研磨

シーラーなしで塗る達人っぽい人の動画で320番あたりまで徹底的に下地を磨いていたので可能な範囲で磨いてみる。

EFCF1976-F8B7-473F-8BD8-60840302AE7A

まずは電動サンダー#80。少し濡らして粉を拭き取る。

191A0EB1-D69B-4473-AC32-83FCD3D8BF78

#120。拭き取り後なので少し濡れている。

515F0DE2-AACB-4807-8FD9-EFC2B3B89306

#180

CAB9CE07-56EC-44B4-B445-9118AC5A45DE

こちらは別角度から。少しツヤがでてきた。表面がさらさらしていてさわり心地がいい。

6019B882-EC65-4775-A28C-1776451AFEA0

ここから手ヤスリ。#240。

ヤスリは前回の黒塗りを研磨した紙をそのまま使ったので黒い粉が乗ってしまったが

表面が本当にサラサラしていて若干のツヤすらある。いい感じだ。

今回も黒ステインを使うので色がついたのは問題ない。

墨汁ステイン1回目

引き続き墨汁ステインの可能性を試す。

1回目

E4ABE11E-A80B-4E21-94D7-ED06F8EDACEB

まだ肌色が出ている。

ステイン2回目

B869DCE9-077D-470D-8054-23596D6F9B3B

下地を丁寧にやったおかげで見た目はすごくきれい。

ステインの実験ではないのでこれで着色は終了。

サンディングシーラー1回目

APC_0052

乾燥

APC_0053

この時点の仕上がりは美しい。

これで完成でもいいぐらい。

シーラー2回目

画像保存忘れ...

サンディングは400番

シーラー3回目

ちょっとザラっとしている。塗りすぎ?

※左上は木材を切断した時点で割れているため木肌が見えている。

APC_0073

写真のあと400番で軽めにサンディング

もしかするとこの時点でサンディングをガッツリやっておいたほうが良い?

水拭き実験:色移り

サンディングシーラーは耐久性が低いというのは公式ホームページにあるように一般的にもよく言われること。

では、耐久性ではなく「ステインの色落ち」に関してはどうか?と思い水で濡らしてこすってみる。

すると、手に黒い墨汁は少しも付いてこない(シーラー塗らずに水を付けると黒色が移る)

ということでシーラーだけでも色落ち防止にはなりそうな可能性は確認できた。

水性ウレタンニス(艶あり) 1回目

APC_0074

こちらのニスを塗っていく。

APC_0075

これは前回からの問題だが、どうやらシーラーの表面がツルツル(or厚塗り)になっていればいるほど「水弾き」のような効果が現れてうまくぬれないので

何度もハケを往復してみるという荒業をやってみた。

すると次第に塗れていく感覚があり画像の通り全体に乗ったようにみえる。

これであっているのだろうか。

APC_0076

乾燥はうまく言った。

当然だがツヤツヤしている。やはり皆が言うように美しくはない。

ニス2回目

#400で磨いて2回目。気がついたら左上の節になっているところは磨きすぎになっているようだ。

APC_0077

乾燥した後だが指で触ったところに油膜がついてしまいかっこ悪かったので

ウェスで吹いたら余計油膜っぽくなってしまった。

塗りは失敗していないので写真写りは悪いがとりあえずOK

ニス3回目

APC_0082

APC_0083

ニス的には終了でよい。かなりツヤツヤ。

新品の商品を保護しているビニールのようなツヤで好みではない。

多くのユーザが「艶消し」を好むのはこれを避けるためだと思われる。

ここからの作業により研磨のムラが残るのでこれが嫌でなければサンディングせずここをフィニッシュとするのが楽でよさそう。

研磨

ここにツヤ消しニスを塗りたいが厚みが変わってくるので先に研磨して艶消しなしでも美しくなるかどうかをテストする。

#400

APC_0084

ここから水研ぎ

#800

APC_0085

#1200

APC_0086

#1500

APC_0087

普通にヤスリをかけるだけだと1500でも汚い。

ここからコンパウンド

#3000

APC_0089

まだ汚い。

#7500

なかなか良くなった。

APC_0090

中央左の埃が見苦しい。

#9800

これで完成

APC_0091

確かに美しいが、なんかこう求めているものとはやっぱりちょっと違うような印象。

塗り方+サンディングが下手というのだけが理由だろうか。

これは本腰いれた塗師なら色と輝きてきにピアノのようになるのだろう。

ただ、ムラは素人では隠しきれないので、これなら塗りっぱなしにコンパウンドのほうが良いかも?

本当に美しい艶にするのであれば恐らくサンディングしたときに全体が均一に削れるまで凹凸が無い状態にしないといけないと思う。

例えば

image-20200720154738233

このあたりは削れている箇所は白っぽく、削れていない箇所が黒のままで差があきらかで

中央は斑点のようになってしまっている。これが美しくない。

磨きすぎ

面が狭くてついついサンディングしすぎているので

角が落ちるのは想定していたが思いの外落ちてしまった。

もっと400,800あたりのサンディング控えめにして、ニスの上塗りも分厚くしていく必要がありそう。

おまけ:どうしたらきれいに塗装できるのか

木材とは違うので参考にだが、やはりここでも1500で削る時に

削り面が完全にフラットになるように、つまり上の写真のように凸凹したムラが無いように削る事が重要とのこと。

木材はどうしても材料の形状が水分等で変形してくるのでこのあたりはどうするのがベストなのだろうか。

艶消しニスを上塗り

続けてつや消しニスを上塗りして、どのように差がでるのかを実験。

これは塗り前。

APC_0092

真ん中あたりからマスクして艶消しと艶有りを比較できるように。

コンパウンドによりニスの乗りが悪くなると思われるのであえて240でキズをつけた

剥げた部分を補修

シーラーからやるまでもないと思うのでハゲてしまった部分のステインを上塗りした。

APC_0093

これまた独特の質感。

ニスの上からさらにステインをしているので結果に若干影響があるかもしれない。

つや消しニス1回目(上塗り)

APC_0094

あら・・・完全に白い。

牛乳をこぼした後のような。

やはりニスが傷んでる可能性も捨てきれなくなった。

艶消しニスはいらない

クリアに上書きしても結局白っぽくなったのでこの時点で艶消しニスは暫くいらないなという認識になった。

そもそもニスが傷んでるか、黒ステインには合わないのだろう。

艶消しニス2回目

ほぼ結果は同様

APC_0095

もう一枚

APC_0096

牛乳をこぼしたわけではない。

実験を変更:サンディングペーパー不要論

というわけで、ここからもう一つ別実験。

サンディングペーパー不要論。

上でも書いたがこの後の#400程度のペーパーにて完全にニス膜をフラットにできなければ

結局白い凸凹が残ってしまいどれだけ美しく仕上げてもムラが残るということがわかっているので

はじめから艶を美しくするためのコンパウンドだけでよいのでは?

というテストをする。

コンパウンド#3000

APC_0097

コンパウンド#7500

APC_0098

APC_0099

ヌっとした感じが出てきた。

コンパウンド#9800

APC_0100

表面の艶はかなりいいかんじに。

とりあえず暫定で素人は無駄なサンディングいらない説が濃厚。

艶ありクリア vs. 艶消しクリア

いよいよマスキングを剥がす時。

APC_0101

※中央の白くなっている部分はシール痕

どちらが艶あり、艶消し、かわかるだろうか。

  • 左:艶あり
  • 右:艶消し

艶に関しては「艶消しのほうが艶があるように見える」という面白い結果だ。

簡単に動画でも撮影

ペーパー研磨による艶消し感

不思議なことに艶有りも艶消しに近い印象を持つ。

いやむしろ左の艶ありのほうが艶がないような気も。

一応これも皆が言うように研磨により艶がかなり抑えられるということがわかる。

いまだ納得できる塗りなし

ここまでで色々わかってきたが、結局納得できる塗りに至っていない。

今後も何度も実験が必要か。

ニス塗りは乾燥時間が長いだけで、塗っている時間は一瞬なので殆どがBLOGを書いている時間である。

それほど手間でもないのでもう少し色々試したい。

まとめ

  • ステインの色落ち防止だけならサンディングシーラーだけでも良かも
  • 艶ありニスも#400ぐらいから研磨すれば艶消し風になる
  • #400で研磨のムラができた斑点がかっこ悪い
  • 最高にするには完全にフラットになるまで研磨できる塗りが必要
  • 艶消しニスは黒ステインには使わないほうが良い
  • (研磨が艶消し目的でなければ)塗り後コンパウンド#3000からスタートでもよい

次に試したいこと

  • 無垢材だけでなくシーラー後もサンディングをがっつり
  • 木目にそって研磨ムラが出るので塗り重ねて完全にフラットにしてみたい


この記事のタグ

この記事をシェア


謎の技術研究部 (謎技研)